整備工場がAIエージェントを使い始めるまで——失敗と学習の、3つのステップ

最初は、懐疑的だった。

「整備の現場に、AIが何の役に立つのか」と思っていた。
使ってみると、役に立つかどうかより「どう使うか」の問題だとわかった。

整備工場がAIエージェントを導入するまでの3つのステップを書く。

Step 1:まず生成AIを「使う」だけにする

最初の1ヶ月は、何かを変えようとしなかった。

ChatGPTやClaudeに、日常の質問を投げてみた。
「お客さんへの車検案内文を作って」「この部品の耐用年数は?」
答えが返ってきた。使えると思った。

ただし、この段階では「道具として使っている」だけで、業務に組み込まれていない。
毎回手動で操作しないといけない。

Step 2:「エージェント」の概念を理解する

AIエージェントとは、複数の操作を連続して実行できるAIのことだ。

例えば、「整備記録を読んで → 次回点検の案内文を作って → メールの下書きを作る」
この3ステップを、人が1つ1つ指示しなくても、連続して動かせる。

私がこれを知ったのは、Claude Codeというツールを調べたときだった。
「コーディングのツール」という説明だったが、実際には業務の自動化に使えると気づいた。

Step 3:実際に導入する

最初に自動化したのは、整備記録からNotionへの転記だった。

PLAUDで録音した作業記録を文字起こしして、
それをNotionの整備記録データベースに書き込む。
この一連の流れをAIエージェントが担う。

最初のセットアップに数時間かかった。
動き始めてからは、私は「録音する」だけでいい。

次に自動化したのは、部品の発注状況の確認だった。
「今日到着予定の部品はどれか」をNotionから引き出して、朝の作業前に一覧を表示する。

現時点でわかっていること

AIエージェントは、「毎回同じ手順をやる仕事」に強い。

整備の判断や、お客さんとの会話には使えない。
「この車の今の状態はどうか」を読むのは、整備士の仕事だ。

ただ、記録・転記・検索・案内文作成のような「繰り返しの事務作業」は、
AIが担えることが多い。
そこを削ることで、整備に集中できる時間が増える。

整備工場のDXは、難しくない。
ただ、最初の1歩は「何を変えたいか」より「何に時間を使いたいか」から始めた方がいいと思っている。

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