保険は、事故が起きてから読む本だ——整備士が整理する、本当に必要な補償

保険の話をお客さんにするとき、私はいつも同じことを言う。

「保険は、使う前には値段で見て、使った後には内容で泣く」と。

修理を請け負う立場から見ると、保険の内容で、その後の流れが全く違う。
対人・対物が無制限かどうか、車両保険があるかどうか。
それだけで、修理の進み方が変わる。

まず押さえる2つ

自賠責(強制保険)
法律で義務。相手への賠償のみカバー。自分・同乗者・車自体は対象外だ。

任意保険
自分で選ぶ。対人・対物・車両・人身傷害など。

対人・対物は無制限一択

対人賠償は「無制限」にする。
死亡事故で1億円を超える判例は多い。上限を設ける意味がない。
対物賠償も「無制限」。高級車への衝突で思わぬ高額請求になることがある。

車両保険の判断

  • 新車〜5年以内: あった方がいい(修理費が高い)
  • 5〜10年: 車の価値と保険料を比べて判断
  • 10年以上: 保険料の方が高くなることが多い。外してよいケースが多い

見落とされがちな補償

人身傷害保険
同乗者含む自分たちの医療費・逸失利益を補償。あると安心だ。

無保険車傷害
相手が無保険の場合に自分を守る。ほぼ必須と言える。

保険料を抑える3つ

複数社で見積もりを比較する。
走行距離を正確に申告する(少ない = 安くなる)。
軽微な事故は保険を使わない方がいい場合がある。等級が下がると3年間の保険料アップが修理費を超えることがある。

最後に

事故が起きた後に「対応が丁寧な保険会社かどうか」がわかる。

安さだけで選ぶと、実際のトラブル時に後悔しやすい。
示談交渉を代行してくれるか、修理工場との連携があるか——その視点で選ぶことも大切だ。

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