整備士のキャリアを、見えるようにする——評価制度とDXを同時に進める理由

「何年工けば、どうなるのか」

新しいスタッフに聴かれたとき、明確に答えられなかった。
それが、評価制度を作り始めた理由だ。

整備士の評価が難しい理由

整備工場の仕事は「決まった手順の作業」と「経験が必要な判断」が混在している。

車検の基本点検は手順が決まっている。
でも、異音の原因特定や、部品の交換タイミングの判断には経験がいる。
さらに、お客さんへの説明力も求められる。

「作業台数で評価する」だけでは、こういった仕事の幅が見えない。

3軸で評価する

私の工場で進めているのは、技術力・顧客対応力・チームワークの3軸だ。

技術力は、対応できる車種・作業の幅、診断の正確さ。
顧客対応力は、説明のわかりやすさ、不安を解消できているか。
チームワークは、情報共有の質、後輩への伝承、繁忙期の連携。

3つに分けると、「ここは認められている」「ここはまだ」が見えやすくなる。
スタッフ本人も、何を伸ばすといいかがわかる。

DXで「記録が自然にたまる」仕組みを作る

評価制度を作っても、評価の根拠となる記録がなければ機能しない。

Notionで整備記録・顧客対応・ミーティング記録をデータ化することで、
日常の業務の中に評価材料が積み上がっていく。

「評価のために特別に記録する」ではなく、
「普段の仕事をしていたら記録がたまった」という状態を目指している。
そうすることで、面談が「感覚の話し合い」ではなく「データに基づく対話」になる。

採用は、工場の状態の結果として変わる

「何年頑張れば、何ができるようになって、どのくらいになるか」が見える工場は、
若い世代にとって選びやすい。

評価制度が整い、DXで業務が整理されていると、
採用の面接で「うちではこういう成長ができる」と具体的に話せるようになる。

採用を変えようとするとき、まず工場を変える。
その順番の方が、長続きする。

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